空想都市の楽しみ方

なぜ空想地図を描くのか?

よくいただく質問ですが、これは私もよくわかりません。なにしろ幼少期から描いているため、無意識に始めています。大人になってから、これはアウトプット中心の幼少期の遊びのひとつなのでは、と推察しましたが、はたまたどうなのでしょう。なにしろ空想地図を描いたことがあるのは私だけではありません。あらゆる人が描く空想地図をご覧下さい。

現実を知るための空想都市

地理人は空想都市の市長でも創造主でもありません。この都市に対しては何の権力も持たず、ただ現実的に起こってそうなことを調査する「調査員」でしかありません。空想都市は理想の都市でもなく、逆に都市のうまくいかない問題を含めた、現実の人間社会の営みをいかに読み取って描けるか、その試行錯誤でもあります。

表現手段としての地図

地図は、多くの人にとって、乗換検索や図書館の蔵書検索サービスのような、目的のものを取り出すための巨大な情報倉庫でしかありません。空想地図は、こうした実用的な目的がないので、見る人ははじめて想像で全体像を眺める、絵として眺める経験をします。複雑な事象を表現するのに、文章、絵画、ダンス、演劇、映画…等、表現手段は色々ありますが、「地図」もまたひとつの表現手段です。

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