なぜ空想地図を描くのか?
よくいただく質問ですが、これは私もよくわかりません。なにしろ幼少期から描いているため、無意識に始めています。大人になってから、これはアウトプット中心の幼少期の遊びのひとつなのでは、と推察しましたが、はたまたどうなのでしょう。なにしろ空想地図を描いたことがあるのは私だけではありません。あらゆる人が描く空想地図をご覧下さい。
現実を知るための空想都市
地理人は空想都市の市長でも創造主でもありません。この都市に対しては何の権力も持たず、ただ現実的に起こってそうなことを調査する「調査員」でしかありません。空想都市は理想の都市でもなく、逆に都市のうまくいかない問題を含めた、現実の人間社会の営みをいかに読み取って描けるか、その試行錯誤でもあります。
表現手段としての地図
地図は、多くの人にとって、乗換検索や図書館の蔵書検索サービスのような、目的のものを取り出すための巨大な情報倉庫でしかありません。空想地図は、こうした実用的な目的がないので、見る人ははじめて想像で全体像を眺める、絵として眺める経験をします。複雑な事象を表現するのに、文章、絵画、ダンス、演劇、映画…等、表現手段は色々ありますが、「地図」もまたひとつの表現手段です。
リアリティをただ追いかけたい 空想地図とは、好きなようにゼロから自由に描けるため、理想の街を描いていると思われやすいですが、実際はそうでもありません。過去に理想の追求をしたこともありますが、その追求は早々に終わります。盛
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おままごとと似ている 「なぜ空想地図を描き始めたのか?」という質問は、最も多くいただく質問です。しかし、無意識に始めているため、私自身もよくわかりません。誰かに影響される訳でもなく、一人で試行錯誤する遊びとして始まります
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空想地図のはじまり 空想地図が初めて描かれたのがいつかは分かりません。国内では分かっている限り本居宣長(1730〜1801)「端原氏城下絵図」でしょう。空想地図はそこからの潮流がある…訳ではなく、多くの場合、同じことをし
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描き始めは7〜8歳の頃 7〜8歳の頃(1992〜1993年)、空想の地図を描き始めます。 迷路を描く子供と似た感覚です。 夢や理想の街…ではなく、現実を追っていました。 地図には道路が簡単に描かれていますが、右上には自治
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