中村銀行のキャラクター(森井ユカ 作)

地方銀行を取り巻く環境

地方銀行を取り巻く環境は、安泰とは言えません。地方銀行が全体的に不調なのではなく、堅調な銀行と不調な銀行の差が激化しています。銀行によっては近隣地域の他行とホールディングスを設立することもあります。とりわけ中村銀行は、地方銀行といはいえ首都圏郊外をエリアに持ち、都市銀行と競合して都市生活者の預金を集めるのが命綱となります。

中村銀行のイメチェンとキャラクター

中村銀行は、大手都市銀行にはできないことを考えざるを得ません。地域に古くから住む住民と中小企業の銀行、という印象からどうイメチェンを図るか。きめ細やかな店舗ネットワークを活かして、身近な家計の相談役として寄り添う銀行へのイメチェンを図ることになり、企業ロゴタイプとイメージキャラクターが新たに設定されます。これも大手都市銀行にはできない「ゆるさ」でしょう。

キャラクターは2匹、名前はナーゴとムール。キメポーズはN(ナーゴ)とM(ムール)とのことです。キャッシュカードにも、新CIと、ナーゴとムールが現れます。

中村市の落とし物にも、中村銀行のキャッシュカードは現れます。


地理人より

大竹まことのゴールデンラジオで「ゆるキャラはいるのですか?」と聞かれ、「いないですね〜募集中です」と口走ったのが発端です。それを聴いていた森井ユカさんから、ゆるキャラが送られてきたのでした。ひょうたんから駒、棚からぼたもち、あらびっくり。そこから考えました。このキャラは一体どこにいるのだろうと。

自治体のゆるキャラにしては、ダサくない。整った完成度があり…これはどこだろうかと考えた際に、ゆるキャラのような公募ではなく、企業がしっかりフィーを払っているのではないかと想像しました。ナーゴとムールのポーズを見ても「なごむる」をアイデンティティーにしているとすると地元企業です。より親しみやすいキャラクターを、丁寧な完成度で整える…そこで、中村銀行の存在が見えてきました。それからキャラクター設定と同時に作られているであろうロゴをえいやっと整え、そのタイミングに言いそうな空想キャッチコピーを整え、いまに至ります。