市街地平川の、1930年代の風景を描いた鳥瞰図(中田匠 作)

市街地平川の、1930年代の風景を描いた鳥瞰図(中田匠 作)

2015年、東京・台東区谷中「HAGISO」で行われていた展示「中村市をめぐる万物収集報告展」で、ひときわ注目を集めていたのが鳥瞰図でした。

今も昔も中村市内で最も賑わうのは平川駅周辺ですが、上の鳥瞰図が80年前の平川の街の様子、下が現在の平川市街地の地図です。こうして比べて見ると違いが分かりますが、現在の中電百貨店のところに駅舎があります。これは、現在の中村電鉄京中線(西京・榊山方面へ繋がる路線)が別会社だった頃のものです。京中線を運行していた京中電鉄と中村電鉄が後に合併し、駅舎を統合して、旧駅舎の跡地が中電百貨店と中村高速バスターミナルになっているようです。

中村市内の鉄道路線の変遷

こちらは中村市内の鉄道路線の変遷です。路面電車の時代から地下鉄の時代へと変貌を遂げました。

他にも、今は廃止された路面電車が現役だったり、旭丸百貨店は当時から街のランドマークであった様子が読み取れます。

中田さん本人の解説があってこそ、実は2倍以上楽しめるのですが、中田さんは展開会当時、盛岡市在住。会期中にはいませんでしたが、最後の撤収の日に私もいろいろ種明かしが聞けたのでした。

事前の打ち合わせをほとんどせずに、地図情報と、上記の鉄道変遷事情のみを伝え、あとは中田さんにお任せしたのですが・・・驚くほど齟齬なくピッタリで・・・驚くほどでした。私は80年前の中村市を知る生き字引・中田さんから、平川の街の様子を教えてもらったようでもあります。

なお、中田さん本人がブログで触れていますので、よければこちらもご覧ください。
http://birds-eye-view.blog.so-net.ne.jp/2015-12-08

新聞社の輪転機など、詳しいことが書かれています◎