今和泉隆行著「みんなの空想地図」(白水社)

※現在売り切れとなっております。中古書籍か図書館でご覧下さい。

ようこそ空想都市〈中村市〉へ

地図は、何気ない日常が描かれた絵。

地図と言われると、苦手に感じる人から、その奥深さにハマる人までいます。
現在地と目的地を読み解けないと「地図が読めない人」の烙印を押してしまいがちですが、そこはスマートフォンにお任せしましょう。
地図は、シンプルに、文字や色がゴチャゴチャしていたら人が多く、逆に何も書かれてなければ人がいない、人間模様、日常を映したシンプルな絵です。

5歳のとき、郊外の団地にバスで行くと、開放感のある景色が印象的でした。
家から郊外までの風景のストーリーは、バス路線図で辿ることができました。路線図には、また別の郊外への路線、いわばストーリーが載っています。あらゆる風景を想起させる絵、それが私にとっての地図で、そんな身近な絵を描きたい、と思って、いつしか空想地図を描き始めていました。

あなたも、空想バストリップへ。

日常を空想するのは、さほど難しいことではありません。
なじみのスーパーやお店、いつも通る道、何かと集まりやすい所…があなたの日常にあるように、見知らぬ地方都市にも似たような日常があります。
空想するのも同じことです。
空想都市「中村市」のバスの車窓から、ただただ見える風景を、日常を、追っていきます。きっと、地図があることで、日常が少しビビットに見えてくることでしょう。

等身大の日常目線で、都市をつかむ方法。

首都圏も京阪神も、1000万人以上の人が住む大都会です。
それだけに多様な街があり、多様な人を集めています。このカオティックな様相は、専門家、研究者でないとつかめない、なんてことはありません。
親鳥が、小鳥に食べ物を与えるとき、小鳥の口の大きさに合わせて砕くように、身近な大きさに分解したり、分類すれば、見やすくなります。
自分自身の日常感覚と照らし合わせながら、都市をつかんでいきましょう。

7歳の頃に描き始めた空想地図等、図版多数収録。

都市も、日常も、イメージでつかむ・・・
地図も、図のひとつですが、非常に多くの情報が凝縮された煩雑な図でもあります。
情報を整理するカラー図版や写真等、多数収録しております。

地図は苦手、都市と言われても…そんなあなたに。

知人から「これは、マニアによる、マニアのための本なのか?」と言われたのですが、
私はマニアだという自覚はありませんが、マニア目線でもありません。
一体、都市や地図に興味を持つとは何なのか、地図を描くとは何なのか、
多少マニアックにも映るこの趣味は何なのかを、自身の「人間社会フィールドワーク」を通じて読み解きます。

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